お金の使い方について考えるとき、節約や家計管理はとても大事な概念です。
ただどんな場合にもいえることですが、節約も過ぎたるは及ばざるがごとし。
本来自分や家族の幸せのために頑張っているはずなのに、自分も周りも不幸になってしまっては本末転倒ですよね。
今回は「節約を頑張りすぎて疲れちゃった」「節約しすぎてストレスで衝動買いしそう」「家庭内がギスギスしてきた」といった人たちといっしょに、正しい節約術について考えていきたいと思います。
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【私の失敗体験談】~節約できた金額より大きなものを失った~
私自身、今でこそ心地よい節約生活を送ることができていますが結婚してからしばらくの間は節約しすぎて失敗続きの日々でした。
みなさんが同じような失敗をしないよう、いくつか失敗談を書こうと思います。
節約しすぎて失敗1:お財布の中身どころかバッグごと失う羽目に
約6年前の夏のこと、幼稚園の役員仲間たちで飲み会を開催しました。
夜に出て行くなど滅多にないことで、たくさんお喋りをして楽しく過ごせたのはよかったのですが最寄り駅からの帰り道、自転車に乗っているときに前カゴに入れていたバッグごと引ったくられてしまったのです。
「駅まで歩いて行って、帰りはタクシーで帰ってきたら?」と主人が言ってくれたのに、私はワンメーター分のタクシー料金たった710円を節約するために自転車で帰ることを選んだのです。
結果、そのとき持っていたバッグ・お財布・スマホ・現金をすべて失ってしまいました。
全部で15万円くらいの損失でした・・・。
でも失ったものより精神的なショックの方が大きかったですね。
犯人はバイクに乗っていたので2年くらいバイクの音を聞いただけで心臓がバクバクしていました。
この一件以来タクシー代をケチることはやめ、必要なときには必ずタクシーを使うようにしています。
節約しすぎて失敗2:家族と過ごす時間を犠牲にする羽目に
結婚当初からとにかく食費を節約しようと、常にオール手作りを心がけていました。
自炊をすると節約できるだけでなく、自分や家族の健康管理にプラスに働くから一石二鳥だと思っていたのです。
だたお料理って作るだけでないですよね。
準備や後片付けなど1回分の食事やおやつを作るだけでもかなりの時間と労力を費やします。
いつも子どもと遊ぶ時間や家族みんなでいっしょに過ごす時間を犠牲にして台所に立ち続けていました。
ときどき外食をしたりお弁当やお総菜を買ったりすると、時間にもココロにもゆとりが生まれてみんなの幸せにつながるとわかってからは手作りにこだわることをやめました。
節約しすぎて失敗3:光熱費を気にしすぎて風邪を引く
子どもが生まれる前は光熱費を節約するために、真冬でも部屋の中で厚着をしてまったく暖房をつけずに過ごしていました。
当時はマンション住まいだったこともあり。結婚前に住んでいた一戸建ての寒さに比べるとなんとか耐えられると思っていたのです。
結果風邪を引いて寝込む羽目に・・・。
当時はとにかく目先の支出を抑えることしか頭になかったのですね。
風邪を引くと医療費がかかる上に台所にも立てなくなるため、食費もかさんでしまいます。
夫婦2人分の光熱費なんてたいした金額ではなかったのに、本当にバカなことをしたなあと思います。
節約しすぎて失敗4:まとめ買いで結局出費が増えてしまう
最近はときどき食べる程度ですが、特に健康志向が強かったときはよくナッツやドライフルーツをおやつに食べていました。
スーパーなどで売られている小袋だとグラムあたりの値段が割高なので、いつもネットで1kg分入っている大袋を買っていたのです。
確かに大袋をまとめ買いした方が割安ですが、どう考えても食べ過ぎ&支払う合計金額が多すぎるという状態でした。
あればあるだけ食べてしまってカロリーオーバーになり、健康食の意味がない上に食費も圧迫する羽目に・・・。
多少割高でも「もう少し欲しいな」と思うくらいの量だけ買うようにした方が、身体にも家計にも優しいお買い物ができますね。
節約しすぎて失敗5:ポイントを貯めるために支出が増える
これは節約のしすぎというより、「できるだけたくさんポイントを貯めることが節約につながる」と思い込んでいた失敗談ですね。
お買い物で貯まったポイントは現金と同じように使うことができるため、ついポイントを貯めることイコールお金を稼ぐこと、という感覚になっていたのです。
冷静に考えると相当数のポイントを貯めるためにはかなりのお買い物をする必要があり、この時点で支出を抑えられていないことに。
必ず必要になる日用品などはネットでも実店舗でもポイントアップの日に買って効率よくポイントを貯めるようにしていますが、必需品以外はポイントアップデーだからとむやみに買わないように気をつけています。
持続可能な節約生活を送るコツ
やはり節約ライフは無理なく継続させることが大切です。
長期にわたって節約ライフを続けるためのコツをみていきましょう。
持続可能な節約生活のコツ1:夫婦や家族で協力し合う
自分ひとりで節約を頑張ろうと思っても限界があります。
それに自分が頑張っているのにお水を出しっぱなしにしたり電気をつけっぱなしにしている家族を見ると、「私はこんなに努力しているのに。」という気持ちになりますよね。
ぜひ配偶者や家族みんなで無理なく自然にとり組めるような節約術を実行しましょう。
それに誰にでも得手不得手はあるもの。
節約や家計管理でも得意分野があれば苦手分野もあって当然ですね。
「買い物は上手なのに電気代や水道代の節約は苦手」という人がいれば「大きな固定費を抑えることは考えるけど、日々の細かい支出までは管理できない」という人もいるでしょう。
夫婦や家族で協力し合い、それぞれの得意分野で節約術を発揮できればいいですね。
ふるさと納税の返礼品について家族で話し合う
翌年の税金が控除されるふるさと納税。
食べ物や飲み物、日用品など自治体によってさまざまな返礼品が用意されています。
夫婦や家族で、楽しみながら節約について考える良い機会になると思いますよ。
持続可能な節約生活のコツ2:価値のあるものにお金を使う
「自分にとって価値のあるものにお金を使う」というのは、かんたんなようで案外むずかしいもの。
そもそも「価値があるもの」という概念がとても曖昧ですよね。
最終的には個人の価値観次第になりますが、いずれにしても「幸福感が長く続くかどうか」を判断基準にしてみてはいかがでしょう。
この世に永遠に続くものはありませんが、それを得たことによる幸福感や思い出はずっと残ります。
持続可能な節約生活のコツ3:節約の手間と得られる効果を天秤にかける
節約を考えるとき、お金のことだけでなく「時間」を意識することも大事です。
30円安い人参を求めてスーパーを3つはしごするなど、得られる節約効果より費やした時間の方がもったいないですよね。
自分の時間も労力も無限ではないし、決してタダではありません。
支出を抑えるための手間や労力と、得られる節約効果を常に天秤にかけて考えましょう。
持続可能な節約生活のコツ4:大きな支出を削る
住宅や車にかかるお金など、思い切って大きな出費を抑えることで節約ライフはかなりラクになります。
食費や日用品費なども積もり積もれば大きな金額になりますが、必需品を節約するには限界がありますよね。
その点住宅費や車にかかるお金などは自分の考え方ひとつで大きく抑えることができます。
住宅費や車の維持費などに関する記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
持続可能な節約生活のコツ5:固定費を見直す
住宅費や車の維持費ほどではないですが、電気代やガス代も年単位で見るとそれなりに大きな支出になりますよね。
電力もガスも自由化が進んだことで、さまざまな新電力会社や新ガス会社が参入してきています。
電気代やガス代の見直しに関する記事も参考にしてくださいね。
持続可能な節約生活のコツ6:節約の出口を意識する
貯蓄をするために節約や家計管理を頑張っている人が多いと思いますが、お金を貯めることのゴール地点は「お金を使うこと」です。
貯蓄の結果だけを追い求めるのではなく、「貯めたお金を何に使うか」についても考えるようにすると節約を習慣化しやすくなりますよ。
節約生活でいちばん大切なこと~正しい節約マインドとは~
節約が成功するかどうかも結局は「メンタル」の状態に左右されます。
正しい節約マインド(考え方)を持つことでメンタルの状態も安定するため、穏やかな節約生活を送れるようになりますよ。
正しい節約マインド1:自他ともに幸せであるか考える
自分の節約方法が正しいかどうか考えるとき、自分と周りの人たちのココロが満たされているかで判断してはいかがでしょう。
節約の本当の目的は「幸せになること」です。
自分と周りの喜びのためなら、たまには節約のことを忘れてパーッとお金を使うことがあってもいいと思います。
ダイエットだって、たまには食べ放題などで好きなものを好きなだけいただくことでココロが満たされてまた頑張ろうという気持ちになれますよね。
節約も同じではないでしょうか。
リバウンドを起こさないためにも、自分の節約で自他ともに幸せになれているか考えてみてくださいね。
正しい節約マインド2:他人の目を気にしない
生きていくって大変ですよね。
「いきなり何の話?」と思われたかもしれませんが、生きていくって本当に大変なことなのです。
というわけで、人はそれぞれの人生を歩むのに精一杯なので他人は自分のことなど気にしていません。
心底欲しいならまだしも、他人の目を気にして高価なものばかり買っていては貯蓄ができないのも当然ですね。
それに他人との比較により得られる幸せは本物ではないため長くは続きません。
正しい節約マインド3:お金はいくらあっても足りないものと割り切る
人間のお金に対する欲求には際限がないため、結局お金はいくら手元にあっても足りないものなのです。
お金に関しては「食欲を満たす満腹中枢」のようなものは存在しないのでしょうね。
むしろお金は持てば持つほどもっと欲しくなり、お金への欲求はエスカレートしていきます。
ありきたりですが、幸福感を得るためには「足るを知る」ことが大事です。
お金を払う前に立ち止まって考えるべきこと
お金を支払った後に後悔しないためにも、レジに向かう前に今買おうとしているものにお金を払う価値があるか考える時間をとりましょう。
お金を払う前に1:「need(必要)」と「want(欲しい)」を区別する
今買おうとしているものや得ようとしているサービスが本当に自分にとって必要かどうか考えるとき、「need(必要)」と「want(欲しい)」をわけて考えましょう。
とはいえ、常に必要なものだけを買うべきだとは思いません。
「need(必要)ではないけどどうしてもwant(欲しい)」ものは買うときに迷ってしまいがちですが、手に入れることで心が満たされる状態が長く続くのであれば買う価値があると判断できますね。
お金を払う前に2:相手のマーケティング手法を理解する
企業も個人の起業家も、ビジネスは当然「営利」を求めるものなのであの手この手で私たちの財布を開かせようとします。
相手は顧客の心を動かす心理学に精通しているため、消費者はかんたんにマーケティング手法にのせられて気がつくとお金を払っているわけですね。
- ○日までの期間限定
- 今から3時間限定
- タイムセール
- 特別なお客様だけにご案内
- 2つまとめて買えば10%オフ
- 送料無料
- 多くの方が利用しています
上にあげた「緊急性」や「限定性」などを表す言葉はまさに私たちにお金を払わそうとする巧妙なマーケティング戦略の一例です。
相手のマーケティング手法を理解した上で、「期間限定でなくて手に入れたい」「10%オフにならなくても欲しい」「送料を支払っても買いたい」ものであるかをしっかり考えてからお財布を開くようにしたいですね。
増やすチカラも大事【結論:節約だけでは足りません】
低金利の今の時代、支出を抑えるだけではなかなか思うように貯蓄ができません。
「収入アップ」「お金に働いてもらう」といった方法で入ってくるお金を増やすチカラを育てることも大切です。
収入を増やしたり投資によって資産を増やしたりすることで厳しい節約をする必要がなくなるため、今よりラクな気持ちで節約ライフを満喫できるようになりますよ。
ぜひ収入アップや資産運用に関する記事も参考にしてくださいね。
まとめ
今回は「頑張り過ぎると逆効果になる節約」と「持続可能な節約術」、「正しい節約マインド」について書きました。
節約も家計管理も、まずは心身が健康でないと続けることはできませんよね。
頑張りすぎた結果、いつの間にかお財布の中身もココロも寂しい状態・・・とはならないようにぜひ自他ともに豊かになれるような節約ライフを目指しましょう。
- 夫婦や家族で協力し合う
- 価値のあるものにお金を使う
- 節約の手間と得られる効果を天秤にかける
- 大きな支出を削る
- 固定費を見直す
- お金の出口を意識する
- 自他ともに幸せであるか考える
- 他人の目を気にしない
- お金はいくらあっても足りないものと割り切る
- 「need(必要)」と「want(欲しい)」を区別する
- 相手のマーケティング手法を理解する
- 収入アップを目指す
- 少しずつ資産運用を始める