奈良県出身→早大法学部卒→弁護士秘書として勤務→結婚して4人の子供を出産。
美容&健康オタク。
マクロビオティックセラピスト・薬膳インストラクター・メディカルアロマインストラクターの資格を保有。
どうぞよろしくお願いいたします。
「玄米を食べることで肌がきれいになった」という話をよく聞きますが、なぜ玄米には美肌効果が期待できるのでしょうか。
私自身、長い間玄米を食べ続けてきましたが「どこの基礎化粧品を使っているの?同じものを使いたい。」と友達に言われたり、デパートの化粧品売り場にいる美容部員さんに呼び止められて「どこの化粧品使ってるんですか?」と聞かれたこともありました(笑)
今のところ玄米食のおかげで肌のコンディションが良い状態に保たれているのだと思っています。
美肌は腸から
食物繊維が豊富な玄米には、腸内をきれいに掃除して体内の不要物を身体の外に排出する働きが期待できます。
その結果腸内環境が整うことにより肌を美しく保つ効果があると考えられています。
- 私たちの腸内にはおよそ1000種類&100兆個もの腸内細菌が存在していて、大きく分類すると「善玉菌」「悪玉菌」「日和見(ひよりみ)菌」の3種類に分けられる。
- 身体に良い影響を与える方が「善玉菌」で、増えすぎると身体のさまざまな不調につながると考えられているのが「悪玉菌」。
- 健康なときには害はなくても悪玉菌が増えると悪い影響を及ぼすといわれているのが「日和見(ひよりみ)菌」。
- おなかの調子の良し悪しは腸内細菌のバランスによって左右される。
- 以前はカスだと考えられていた食物繊維も、今では五大栄養素に次ぐ「第六の栄養素」といわれている。
- 私たちが持っている消化酵素だけでは食物繊維を分解することが困難なため、善玉菌が食物繊維を分解し、食物繊維をエサとして増殖すると考えられている。
- 悪玉菌は腸内に送りこまれてくる食べ物のカスに含まれているアミノ酸などを分解する際に有害物質を生み出す。
- 悪玉菌が増えることで有害物質が増加し、身体はこの有害物質を体外に排出しようと働き出す。
- 腸内で悪玉菌が優勢になると便秘がちになり、出口がふさがれることで有害物質は体外にスムーズに排出されなくなる。
- 排出されるべき有害物質は腸壁から体内に吸収されて血液中に流れこんで全身へと運ばれる。
- 血液の流れとともに全身に運ばれた有害物質は、大腸と同じく排出器官だといわれている「肌(皮膚)」の毛穴を通して皮脂や汗と一緒に体外に排出される。
- 排出されるべき有害物質の量が増えると皮脂や汗が排出しきれなくなり、結果ニキビや吹き出物などの肌荒れの原因となってしまう。
ニキビや吹き出物は体内で増えた有害物質のせいかもしれない、と考えると少し恐ろしいですよね。
また有害物質を早く体外へ排出することで手いっぱいになり、「ターンオーバー」といわれている肌の細胞の生まれ変わり(新陳代謝)のリズムが乱れることも肌荒れを引き起こす原因になると考えられています。
玄米には水に溶けない「不溶性食物繊維」が豊富に含まれています。
玄米を食べることで腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えて美肌のキープを目指しましょう。
玄米のビタミン=美肌成分
玄米には白米と比べて美肌作りに欠かせないビタミンやミネラルなどの成分がたっぷりと含まれています。
特にビタミンEは「若返りビタミン」ともいわれていて血行促進作用があり、同時に身体のサビの原因となる活性酸素から身体の細胞を守る働きもあるといわれています。
血行が良くなると肌の細胞にもしっかり栄養が届けられ、同時に肌のターンオーバーを促すことが期待されます。
肌のターンオーバーのサイクルは28日周期が理想的だといわれていますが、年を重ねるとともにこのサイクルが遅れがちになり、皮膚が厚くなったり肌の乾燥などのトラブルの原因になると考えられています。
肌の新陳代謝が健全に行われ、肌の細胞が新しく生まれ変わるリズムが整うことでトラブルを起こしにくい健やかな状態の肌を維持することができるようになります。
- 玄米には白米と比べて約6倍ものビタミンB1が含まれる。
- ビタミンB1は糖質(炭水化物)をエネルギーに変える働きがあり、不足すると糖質がエネルギーに上手に変換されないため疲れがたまりやすくなる。
- ビタミンB1が不足することで、余った糖質が脂肪として体内に蓄積されるため肥満の原因になるとも考えられている。
- ビタミンB2は、白米と比べると玄米の方に約2倍多く含まれている。
- 「美肌のビタミン」ともいわれているビタミンB2は皮膚や粘膜の健康維持に欠かせない栄養素。
- ビタミンB2は脂質をエネルギーに変える手助けをし、肌や爪、毛髪の発育のサポートをする働きをしてくれる。
- 不足すると脂質の代謝がうまくいかないことにより、皮脂トラブルが原因の肌荒れを引き起こすこともある。
- ビタミンB2は健やかな肌の維持には欠かせないビタミン。
- ビタミンB6は白米と比べて玄米の方に約4倍多く含まれていて、特にタンパク質の代謝をサポートする役割がある。
- タンパク質はアミノ酸によって作られていて、ビタミンB6には体内にアミノ酸を供給する働きをする。
- ビタミンB6は皮膚・粘膜・歯・毛髪などの健康を保つのに欠かせない栄養素で、皮膚の新陳代謝を活発にしてうるおいやハリのある肌をキープするために必要なビタミン。
これらのビタミンB群は体内に蓄積しておけない水溶性のビタミンで、余った分は体外に排出されるので日々の食事でしっかりとおぎなってあげる必要があります。
玄米に豊富に含まれるビタミンは、私たちの肌を健康的に美しくキープするために欠かせないものばかりですね。
玄米に含まれるミネラル
玄米にはビタミンだけでなく、鉄分・マグネシウム・リンなどのミネラル分も多く含まれているのが特徴です。
ミネラルは私たちの細胞や臓器の働きをサポートしたり歯や骨を作る元になったりと、人間の生命維持活動に欠かすことのできない大切な栄養素です。
- 玄米には白米と比べて、約6倍の鉄分を含んでいる。
- 鉄分は人間の血液中の赤血球のヘモグロビンに多く含まれていて、酸素を運搬する役割を担っている。
- 鉄分が不足すると貧血になるだけではなく鉄分は美容の維持にも関係している。
- 鉄分はコラーゲン・皮膚・粘膜・骨の代謝や生成に必要な栄養素。
- 鉄分が不足すると血行不良により顔色が悪くなったりメイクのノリが悪くなったり、肌がたるんだり、と美肌作りに悪い影響を与えてしまう。
- 玄米には白米の約7倍ものマグネシウムが含まれています。
- マグネシウムは保湿効果が高く、肌に潤いを与えて乾燥肌を防ぐ栄養素として注目されている。
- 乾燥肌は食生活の変化によるマグネシウム不足や肌を保護している「セラミド」という物質が年齢を重ねると共に減少することなどが原因だと考えられている。
- セラミドで満たされた肌は外部の刺激から肌を保護するバリア機能が高いため肌荒れしにくい状態を保つことができるといわれている。
- マグネシウムはこのセラミドの生成を促す効果が期待できると考えられている。
- 玄米には白米の約4倍のリンが含まれている。
- リンは体内に存在するミネラルの中でカルシウムの次に多い栄養素。
- リンはその約85%がカルシウムやマグネシウムと共に骨や歯の構成成分となっていて、残りの約15%が筋肉や神経、細胞膜などに含まれている。
- リンは骨粗鬆症の予防にも必要な栄養素だといわれている。
以上のように、玄米には食物繊維やビタミンだけでなく身体機能の維持や調節に必要不可欠な必須ミネラルが豊富に含まれています。
必須ミネラルは肌の構成成分でもあるため、肌の健康状態を保つために重要な働きをしています。
白米の場合には上記のような食物繊維・ビタミン・ミネラルなどの足りない栄養素を他の副菜で摂取する必要があるのでどうしても多くの種類のメニューが必要になります。
その点主食を玄米に変えるだけで主食からしっかりと栄養をとりいれることができるため、そこまで多くの副菜を用意しなくても大丈夫なのは忙しい現代人にとって嬉しいことです。
ぜひビタミン・ミネラルが豊富に含まれている完全食である玄米を食べることで、美肌のキープをめざしたいですね。